ユーザー登録
文字サイズ

地域おこし協力隊 活動報告

2/38

福井県鯖江市

地域おこし協力隊とは県外の人材を受け入れて、地域のニーズに応えながら地域力の向上を図る制度のこと。地域を変える新しい力です。

◆産地に特化したデザイナーとして
大阪出身の私が、鯖江の地域おこし協力隊として活動することになったきっかけは河和田アートキャンプです。当時学生だった私を地域の皆さんは優しく迎えてくれ、交流を通して人間として成長することができました。大学卒業後、デザイナーとなった私は「鯖江の皆さんのために少しでも恩返しがしたい」との思いから京都のデザイン事務所を経て、河和田に移住し、協力隊として3年間活動しました。
移住当初は「デザイナーの自分が鯖江のために何ができるのだろう」と悩みましたが、地域との関わりを深める中で「デザインの力で地域に貢献すること」それが自分の役割であると感じました。そこで、地元企業と協力して漆器や眼鏡の技術を用いた商品を開発し、東京や愛知などの商業施設を巡っての販売会「SAVA!STORE」を3年間で11回開催しました。販売に合わせて産地の紹介も行うことで、鯖江のPRにも努めました。また、工房めぐりイベント「RENEW」にも立ち上げ当初から関わり、地域の人たちとの調整やイベントの効果的な発信を模索してきました。おかげで少しずつ認知度もあがり、3回目となる昨年は約4万2千人の来場者数を記録することができました。
3年間の活動を通して感じたことは、鯖江には手を加えれば楽しくなることがたくさんあるということ。協力隊の任期は終えましたが、これからもこの鯖江で地域と関わりながら鯖江の魅力を伝える新しいもの、楽しいものを生み出す“産地に特化したデザイナー”として頑張っていきたいと思います。

◇寺田 千夏 (てらだ ちなつ)
大阪府出身。
京都精華大学在学中に河和田アートキャンプに参加。
平成27年4月から地域おこし協力隊および河和田町にあるデザイン会社 「TSUGI」のデザイナーとして活躍。
平成30年3月で同協力隊を卒業。

◆新しいものを生み出したい
河和田には伝統産業を始めとする魅力的なものがたくさんあります。それらの組み合わせや視点を変えてみることで面白いもの、今までにないものを作れると考えています。越前漆器協同組合青年部と2年間取り組んでいる海外で通用する商品開発では、既存商品に漆を塗ることで付加価値向上を図る手法を試し、完成したのが「漆タンブラー」。クラウドファンディングを用いた市場調査では好評を得ることができ、市場投入後も人気商品となりました。また、農家などに滞在して伝統的な生活体験をする「農泊」を河和田地区で実施できないかの検討も進めています。伝統産業や伝統行事、農業、古民家などを組み合わせることで面白いものになると考えています。これからも地域の皆さんと対話を重ねて、手を取り合って新しいものを生み出していきたいと思います。

◇木戸 健(きど たける)
群馬県出身。
慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究所リサーチャー。
平成27年10月から地域おこし協力隊に参加。
同研究所の鯖江市における施設「COTOBA」を拠点に活躍。

◆地域とのご縁を大切に
私は東陽中学校の桜プロジェクトや河和田の農宿・インバウンド対応への支援、山うにたこ焼きを販売する「越前隊」などのビジネス支援などを行っています。越前隊が運営するJR鯖江駅前のちょい飲み屋台「ほやっ停」の開設もビジネス支援の一つ。私自身が協力隊になった当初から駅前に気軽にお酒を飲める「ちょい飲み」の店を作りたいと思っていたこと、駅前の久保田酒店がお酒のちょい飲み提供を考えていたこと、越前隊の関和宏社長が冬の売り上げを増やしたいと考えていたこと、これらのご縁により実現することができました。最近では他の企業からもビジネスの相談を受けています。協力隊として2年間活動して感じることは、地域のコアな話を聞くためには地域に入り、信頼関係を築くことが非常に大切だということ。今後も、地域とのご縁を大切にして、自分の経験を鯖江に生かしていきたいです。

◇木村 共宏(きむら ともひろ)
岡山県出身。
東京大学卒。
総合商社を経て、鯖江市地域活性化プランコンテストにてアドバイザーを務めたことをきっかけに鯖江に移住。
平成28年4月から地域おこし協力隊に参加。

◆全国に誇れる地域活性化モデル
昨年で13回目を迎えた「河和田アートキャンプ」は鯖江にある地域資源を使って学生たちと地域の皆さんが協働し作り上げるプロジェクト。夏の約1カ月間に河和田の古民家に泊まり込んで集中的に作品作りに取り組んでいるため、短期的なイベントと思われがちですが、作品作りの調査や地域の皆さんとの打ち合わせなど1年を通して学生は河和田を訪れ、多い学生は年間70日も河和田に来ています。そうした地域の皆さんとの密な付き合いにより、鯖江を第二のふるさとに感じる学生も多く、移住者も出ています。RENEWの開催のように卒業生が鯖江の活性化に取り組む状況も増えています。今後はアートキャンプをとおして普段、地域との関わりの少ない地元の人に地域活動に携わっていただく工夫をして、さらなる地域活性化に結び付けていきたいと思います。

◇西馬 晋也(さいば しんや)
京都府出身。
京都精華大学在学中に河和田アートキャンプに参加。
現在、応用芸術研究所に勤務。平成28年4月から地域おこし協力隊および河和田アートキャンプ事務局として活躍。

問合先:商工政策課 【電話】42-5701

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-21-11 山竹ビル