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広報さばえ 平成30年8月号 通常版

〈特集〉ヒトゴトではない認知症2

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福井県鯖江市

◆認知症予防プログラム  脳わくわくクラブ
脳わくわくクラブは知的活動と有酸素運動の習慣化を目指すプログラム。市では平成25年からNPO認知症予防サポートセンターのアドバイスを受けてこのプログラムを導入しています。このプログラムの特徴について同センターの稲生秀子さんからお話を伺いました。

◇脳わくわくクラブの概要
脳わくわくクラブは東京都健康長寿医療センター研究所が開発したプログラムを活用したもので、認知機能が低下し始めた人だけでなく認知機能が低下していない一般の高齢者も対象とする週1回、全12回の認知症予防プログラムです。参加者は脳に良い刺激を与えるとされる「パソコン」と「旅行」のどちらかのテーマを知的活動に選んで週に1回集まり、グループで活動します。「パソコン」では基本的な技術を学んで簡単な雑誌作りができることを目指します。「旅行」では観光情報や交通手段を調べて計画を立て、最終的にグループで旅行に出かけることを目指します。併せて、自宅で有酸素運動の「ウォーキング」に取り組み、記録を付けてクラブを卒業するころまでに「早歩きを1日30分、週5日、生活歩数を1日平均7,000〜8,000歩」になることを目指します。ウォーキングをすると足の筋肉から大量の情報が神経に伝わって脳に刺激を与えるので、生活習慣病だけでなく、認知症の予防にも効果があるんですよ。

◇少人数での活動
このクラブ最大の特徴は6人程度のグループで活動を進めるところです。この6人という数はグループ内のメンバーがまんべんなく意見を言え、活発な意見交換ができる人数と言われています。このグループで同じ目標を目指します。「パソコン」であれば、共通のテーマの雑誌作り。みんなが興味のあることを話し合ってテーマを決め、場合によっては取材もして、パソコンの使い方については教え合います。「旅行」であれば、旅行先の情報を各自がパンフレットなどで調査し、みんなの前で発表。その中から限られた時間の中で行ける場所を集約させていきます。
メンバーの中に長時間歩けない人がいれば、その人のことも考えて計画を立てなければいけません。グループの中で話し合いをして、いろんなことを各自が考えなくてはいけません。一人で取り組む時とは違った脳への刺激があると思いませんか。そして、知的活動はもちろんのこと、ウォーキングの記録についても毎週メンバーに報告し、現状や最終的な目標に向けての課題などについて話し合いをします。一人だとなかなか継続させることは難しいですが、みんなでがんばっていると思うと楽しく取り組めるんですよ。

◇仲間づくりが一番の予防
グループで共通の目標を目指して話し合いを進めることで、仲間意識が芽生えます。最初は初対面であったメンバーもとても仲良くなっていて、楽しそうに活動をされています。実際に、参加者からは「とても楽しい」という声をよく聞きます。「この年齢になって、こんなに仲良くなる友達ができるとは思わなかった」という話もありました。クラブ卒業後も活動を続け、クラブ時とは別の場所に旅行に行ったグループも出ています。友達と楽しく活動を継続することが一番の認知症予防。このクラブはそのきっかけづくりをしています。

▼脳わくわくクラブ参加者募集
開催日(毎週火曜日、全12回) 午後1時30分~3時30分
9月11日、9月18日、9月25日
10月2日、10月9日、10月16日、10月23日、10月30日
11月6日、 11月13日、11月20日、 11月27日
場所:アイアイ鯖江
対象:市内在住の65~79歳の人
参加費:無料
申込方法:「パソコン」か「旅行」のどちらかを選んで電話でお申し込みください。
定員:各講座15人(定員に達し次第締め切り)
申込締切:8月31日(金)
問合先:地域包括支援センター 【電話】53-2265

◇参加者へのインタビュー
▼和気あいあいとしたクラブ  谷 正敏さん
市が実施する健康チェックリストで認知機能の低下がみられたことから、クラブへの参加を勧められ、参加することになりました。テーマは「パソコン」を選択。参加前は堅苦しいものを想像していて、行くのが嫌でした。でも、行ってみるとレベルに応じて親切に教えてもらえ、家で採れた野菜をグループ内で配り合うなど和気あいあいとしていて、想像とは違った雰囲気でした。とても楽しいクラブだったので卒業後は、支援する側にまわってクラブに参加しています。支援する側にまわるとより多くの知識が必要で、これがものすごく勉強になっています。クラブの仲間とともに勉強することはとても楽しく、脳にとても良い影響があると感じています。

▼クラブ卒業後もつながりは続きます  大田 雪枝さん
もの忘れが多くなってきたと感じ、認知症予防のためにクラブに参加しました。テーマは「旅行」を選択。まず、グループ内で旅行の行き先を協議。話し合いの結果、小浜市に決まりました。同市から観光パンフレットを取り寄せ、各自が行きたい場所を掘り下げて調べ、それをメンバーが集まった時に発表。それを繰り返して旅行先を決めていきました。初対面だったメンバーも回を重ねるごとに仲良くなり、小浜市への旅行は本当に楽しいものになりました。そして、嬉しいことに、クラブの初回と最終回に行ったファイブコグ検査の結果を比べると大幅に数値も上がっていました。クラブ卒業後も、メンバー同士のつながりは続いていて、小浜市以外にも旅行に行くなどしています。

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