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広報さばえ 平成30年9月号 通常版

獣との共存のまち― 集落ぐるみから、地域ぐるみ、市民みんなの取り組みへー

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福井県鯖江市

下新庄町にはまちを鳥獣被害から守るため日夜奮闘する「下新庄猪対策委員会」があり、現在「5年連続米被害ゼロ」を達成しています。今回は同委員会の活動にスポットをあてます。
5年連続米被害ゼロ。この結果にたどり着くまでには長い試行錯誤の道のりがありました。活動のきっかけはイノシシによる被害が出始めた2005年。当時は三里山にイノシシがいると誰も信じず、まさか自分達が鳥獣被害対策に取り組んでいくとは予想もしていませんでした。

◆柵設置=対策終了?
実際に活動を開始したのは2007年。電気柵を設置し、区画ごとに担当者を決めたものの、管理に個人差があり柵の隙間から侵入を許している状態が続きました。その後も緩衝帯整備やネット柵の設置に取り組みましたが、イノシシ被害は一向に収まらず、その度に話し合いが行われました。そして柵設置後の管理体制を見直すため、これまでの農家中心の管理から町単位への管理へと移行しました。これにより、今まで対策に関わることのなかった地域住民も当番制で柵の見回りに参加し、他人ごとではなく、自分ごととして活動をとらえるようになりました。

◆活動はアイデア次第
「どうせやるなら面白く」を合言葉に、取り組むメンバーの頭の中にはいつも活動を楽しむためのアイデアがあふれています。例えば、人里に降りてくるイノシシを捕獲するため市の有害捕獲檻を設置した際には、捕獲した命を無駄にしないため、下新庄町有志で解体から調理までを行う「449(ししく)隊」を結成。同隊ではレシピ開発や地域行事でのジビエ料理振る舞いなど、ジビエの普及を行っています。近年では、山際をピクニックロードにして多くの人が楽しめるよう整備する計画まで出てきており、同委員会の活動は鳥獣害対策の枠を超え、さまざまな方面に広がりをみせています。

◆まち全体で守る
下新庄猪対策委員会では、2週間に1回4コースに分かれた点検活動、町内4キロにわたる電気柵やネット柵の点検を行い、住民全員でまちを守る意識が広まっています。老若男女問わず、地域全体で協力して見回りを行っています。

◆若狭牛と一緒に守る
河和田東部地区では、東清水・尾花・沢・上河内の4町内が協力して、入り組んだ地形のイノシシ問題を解決するため、2頭の若狭牛を6月~10月頃にかけて山際に放牧しています。牛が草を食べ見通しをよくしてくれ、放牧地を転々とすることでイノシシをけん制できるほか、牛のお世話に人が山際を訪れることで、人の匂いがつきイノシシが出づらくなっています。今年で12年目を迎えるこの取り組みは地域住民にも浸透し、春にまた新たな牛がやってくるのを楽しみに待っています。

◆知識で守る
市では、獣に関する知識を学べる講座「けものアカデミー」を開講。座学や野外での実践的な演習をとおして、市民の皆さんの鳥獣被害対策への学びをサポートしています。開講日時や講座内容など、興味のある人は鳥獣害のない里づくり推進センター(【電話】51-2110)へご連絡ください。これまでの修了生は総勢100名を超え、各地域で鳥獣被害対策をけん引するリーダーとして活躍しています。

◆河和田で牛飼いになろう!参加者募集中
日時:9月9日(日)
場所:沢町公民館 午前9時~午後1時
内容:
牛のごはん(サツマイモのじく)収穫
牛の餌やり体験・牛のお話
里山探検・みょうが採り・焼き芋試食
定員:20家族
料金:大人1500円子ども500円(家族ごとにお土産つき)
問合先:
河和田東部美しい山里の会(代表:土田さん)【電話】090-6814-1994
鳥獣害のない里づくり推進センター 【FAX】51-2420 【メール】SC-Chojugai@city.sabae.lg.jp

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